たちかわさんのつれづれ日記

北海道十勝で生まれ育ち、幼稚園教諭➔お母さん➔子育て支援に従事と、大人になってからの四半世紀、ずっと子どもに関わり続けてきたワタシ。最近は”サスティナブル(持続可能な)”、”ダイバーシティ(多様性)”なんて横文字を良く耳にするけれどそれらの言葉は私達の日々の暮らしにどう関わっているのだろう。目先の事と将来の事、遠近両用シニアグラスの様な視点で日々の暮らしの中で気づいた事をツラツラとつづって行きますのでお時間のある方はどうぞお立ち寄り下さいませ。

議会活性化シンポジウムに参加しました

こんにちは。

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 11月初めの降雪にはビックリでしたね。畑の収穫作業も予定通りいっていないと伺っています。今年は最後までお天気に苦労させられる年なのでしょうか。本当に悩ましい事です。

さて、雪降り土曜日の5日、【議会活性化シンポジウム~地方議会が「討論のヒロバ」になるためには~】に参加するため高速バスに乗って札幌市へと向かいました。

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 私達の議会サポーター神原勝北大名誉教授や、西科前事務局長がパネリストとして登壇なさると伺い、楽しみに会場入りしました。

2006年栗山町議会が議会基本条例を制定してから今年で10年が経過し、現在は700を超える自治体で議会基本条例が施行されているそうですが、議会基本条例を制定する事によってどんな成果があったのか、今後の議会改革の課題は何かについて、基調講演では神原先生が「議会改革10年の回顧と展望」と題しお話しされました。

 また、NPO法人公共政策研究所水澤理事長による基調報告「沖縄県兵庫県・北海道の自治体議会の現状~アンケート調査から見る3県自治体議会の課題~」では、沖縄、兵庫、北海道の261市町村議会に行ったアンケート調査の結果から考察される今後の課題についてご講義頂きました。

第3部ではパネルディスカッションが行われ、参加者からも活発な質疑応答があり、あっと言う間に4時間が過ぎていきました。

 以下、私なりに受け止めた事を要約してみますね。(自分の備忘録も兼ねていますのでお付き合いくださいませ)

 ☆議会基本条例を制定したことで、議会と住民、長(芽室では町長)と職員、議員相互がどの様な関係なのか【議会のあるべき姿の見える化】ができた。つまり、議会は議員と行政だけのものではなく住民も一緒に参加し、より良いまちをつくり上げていく討論の場として存在する事を制度設計できた。

 ☆全国の議会は、議会改革をしようとしない議会、改革に取り組んだけれど何もしていない議会、先駆的に改革に取り組んでいる議会の三つに分けられ、その割合は7:2:1であるが、今後その1割の先駆的な議会の取り組みが徐々に広がっていくと予想している。(戦後70年間の自治体の変遷の在り方をみると議会改革についても同様の流れが期待できるのではないか)

 ☆議会が変われば自治体も変わる。芽室町議会基本条例第12条にも記載されている、【政策の意思決定を行うための7つの論点】に基づき、事業に対する説明を長が職員に求める事で職員の力も向上していくのではないか。また、自治体の運営や政策への責任は「長」一人で担わなくてよい。議会もその責任の一端を担うという認識を持つ事ができれば、「長」も変わってくるのではないか。意識を変えることは難しいが、やり方を変える事で良い結果をもたらす事が出来るのではないか。(議会が力をつけることに脅威を抱く昔ながらの認識がある長に対して)

 ☆議会が取り組んでいることが見えない、理解できない住民が多数いることは否めない。議会モニターや、議会諮問委員などをおき、住民にオピニオンリーダーとして議会評価をしてもらうことで住民と議会の間にあるギャップを埋めてもらう。また、将来このような住民の中から次世代の議員が生まれる事も期待できる。

 ☆政策議会となるべき。総合計画に関する条例を定めている自治体では、議会が総合計画を主導して策定するのであるから(芽室町は議決が必要と条例に定めています)、住民の代表である議会はしっかり行政の政策活動を監視し、また議会からの政策提案を積極的にするべき。総合計画事業はしっかり評価し、継続・修正・廃止・新規提案この4点について議論すること。(施策のマネージメントシートなど活用できているか)

 ☆議会報告会は住民と議会、双方が自治について互いに学習し合う場とする。住民が政策決定に関与している事を体験できる場とする。例え参加者が少なくても【議会が住民に信頼されている議会】となる為には継続する姿勢を貫く。

 ☆議会と首長は、それぞれが選挙によって住民から選ばれた。二元代表制の一翼として互いに機関対立する事は当然である。どちらの主張が住民の利益になるのかを判断できる住民が必要であり、そのための人材育成も重要となる。

 ☆議会事務局のサポートも重要。議会サポーターなど外部からの知見を活用し、事務局の機能強化していく。

 ☆議会も地域の課題解決に向けては、地域の中に入り住民へのアンケート調査を行うなど積極的に動くべき。

 ☆陳情・請願は住民による政策提案であり、意見陳述の場を確保する事は必須である。

 ☆議員有志で政策提案をおこなう事があってよい。etc.

 書き出しながらだんだんと、耳が痛くなってきたので、この辺でおしまいに(笑)。

こうして振り返ってみると、芽室町議会基本条例にかかれている一文一文に込められた意味を改めて確認する事ができ、私の脳みその引き出し番号「基本のキ」は徐々に埋まってきました。さあ、次は実践あるのみです。