たちかわさんのつれづれ日記

北海道十勝で生まれ育ち、幼稚園教諭➔お母さん➔子育て支援に従事と、大人になってからの四半世紀、ずっと子どもに関わり続けてきたワタシ。最近は”サスティナブル(持続可能な)”、”ダイバーシティ(多様性)”なんて横文字を良く耳にするけれどそれらの言葉は私達の日々の暮らしにどう関わっているのだろう。目先の事と将来の事、遠近両用シニアグラスの様な視点で日々の暮らしの中で気づいた事をツラツラとつづって行きますのでお時間のある方はどうぞお立ち寄り下さいませ。

Pull the plug

こんにちは、ご無沙汰しています。

秋はいつになったらやってくるのやら?な灼熱の長い夏を乗り切りようやく過ごしやすくなりました。

とはいえ、まちのなかは【ホットな話題】で皆さんのお心もざわついていらっしゃるのではと思います。

そのざわつきを起こした関係者の1人として私の考えていることをコチラでしたためたいと思いますのでよろしければこの後も引き続きお目通しください。

9月定例会議のなかで町から提案された補正予算新嵐山スカイパークへの支援金およそ5,200万円に対し私は反対の意を示し、補正予算案は賛成4反対11で否決されました。

町が示した支援理由は予定していた令和元年から令和3年にわたるスキー場管理委託費からそれぞれの年度売上予定額の不足分(雪不足など天候を理由とする不可抗力で収益が減ったからという理由)、令和2年度宿泊部門への追加支援、令和3年度宿泊部門にバーベキューや会議室使用などの貸室利用への管理委託分の追加など、過去の決算に遡り補助金を合計して約5,200万円追加支援したいというものでしたが、常識で考えても過去に遡っての支援などあり得ません。

これまでも【コロナ禍での不可抗力】による減収を理由に新嵐山スカイパークの運営を委託している会社には、指定管理料の設計変更や支援金というかたちで令和2年度からのコロナ禍の間、およそ一億円の支援をおこなってきましたが、令和5年度は5月の段階で1年分の指定管理委託料約5,400万円を受け取りながら、会社はさらなる支援を求めるため町と協議をしたということでした。

総務省平成26年に示した【第三セクター等の経営健全化等に関わる指針】では第三セクター自治体とは独立した事業主体であり、その経営責任は第三セクターの経営者にあるとしています。

また、自治体と第三セクターが一体であるという誤解を防ぐためにも、お互いの役割や公的支援の上限や期間、支援打ち切り要件などをあらかじめ決めておくことが重要とされていますが、芽室町とめむろ新嵐山スカイパーク(株)の間では【都度協議する】とだけ定められており、ずるずるとした事後的補填がおこなわれてきました(ここに議会にも大きな責任があります)。

その様子を【仕送りが足りないからとお金をせびる子どものいうなりになっていると子どもの生活が堕落してしまうと学生に説明しています】と、私たち議会が7月に北大にて開催した研修会で講師の先生が仰っていましたが、まさに目の前でそれが展開されている状況は看過できることではありませんでした。

この会社への支援を続けることで町の財政を傷めつけるようなことはあってはなりません。

これまで改革に取り組まれてきた関係者の方たちにとっては今回の議会の判断は納得できるものではないと思いますし、町民の皆さんからも議会に対しさまざまなご意見が届いています。

議会の議員間討議の原則の一つに【事実に基づいて議論する】という項目がありますが、財政面での緊迫状況は紛れもない事実です。

また、これは私の私見ではありますが、取り組まれてきた改革に対し、異論もあれば賛成の声もあり、そこはそれぞれの好き嫌いがあって然るべきだと思いますが、好きな人たちに向けた事業を展開してきた結果、長年、新嵐山スカイパークを愛し利用してくださったいわゆる「上客」離れを起こしてしまったのではないでしょうか。

この度の議会の判断には、新聞報道や関係者の発信を受け「嵐山はなくなるのか」という不安の声が多く聴こえてきますが、私を含めた議員の中にはあのフィールドをなくしたいと考えている者は1人もいません。

むしろ大切な嵐山がここまでの債務超過の施設に貶められたことへの怒りがあるくらいです。

ここまで負債を生んだ今の運営会社に大切な嵐山をもう任せられないと私はPull the plug 、プラグを抜く決断をしました。

タイトルの【Pull the plug】は日頃通っている英会話教室の先生から教わったことばで、プラグを抜くことは(例えば人工心肺機など)物事が終わってしまう様を例えるけれど、ビジネスの場面においては悪いことばかりではない、悪い流れを断ち切ることも必要で大切なのは次どうするかなのだとのことでした。

昨年暮れから春先にかけ、町は無作為で抽出された町民の皆さまからなる新嵐山スカイパーク自分ごと化会議を開き、委員総意の提言書をいただいています。

この度の補正予算とは別次元で、新嵐山スカイパークの活用計画の中に反映すると、9月5日に開催された調査特別委員会でも町は明言しています。

提言書のエッセンスも尊重しながら、これからの新嵐山スカイパークの在り方を再構築することがこれからの正念場と肝に銘じ尽力していく所存です。

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写真は近所の公園に転がっていたエゾリスの食痕。チョウセンゴヨウマツの実を食べたあとが大きなエビフライに見えませんか?